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旧練兵場遺跡発掘調査 現地説明会資料

印刷用ページを表示する 掲載日:2014年3月11日更新

旧練兵場遺跡発掘調査 現地説明会資料

旧練兵場遺跡発掘調査 現地説明会資料 [PDFファイル/1.94MB]

 旧練兵場遺跡とは、香川県善通寺市仙遊町を中心とした、約45 万平方メートルにもおよぶ大遺跡です。
旧陸軍第11 師団の練兵場があったことから、旧練兵場遺跡と呼ばれています。現在の善通寺病
院付近を中心に広い範囲で、縄文時代から中世に及ぶ様々な遺構・遺物が見つかっています。今回の調査は特別養護老人ホームの増築に伴い、平成25 年8 月から、約1,460 平方メートルの範囲を調査しています。これまでに約1,300 の遺構(竪穴住居約60 棟、掘立柱建物15 棟、条里関係溝5 条のほか多数の柱穴など)が見つかりました。

遺構の変遷

 今回の発掘調査では縄文時代晩期~弥生時代前期頃の土坑が1 基だけ見つかっていますが、明
確に遺構が展開するのは弥生時代中期後半~末以降です。

弥生時代中期末~後期初頭の遺構

 竪穴住居1 棟、掘立柱建物6 棟があります。このうち、掘立柱建物800 は柱の間隔が450 cmを測る1 間×1 間の大型建物です。

弥生時代後期の遺構

 竪穴住居15 棟、掘立柱建物2 棟ほか多数の柱穴、土坑があります。時期不明の9 棟の竪穴住居も弥生時代後期のものである可能性が考えられます。
 竪穴住居510 からは銅鏡片、区画溝108 からは銅鏃( 銅の矢じり)、竪穴住居740 からは小銅鐸の鈕( 吊り手) 部分、土坑570 からは勾玉が出土したほか、いくつかの竪穴住居の埋土からガラス製小玉が出土しました。

古墳時代前期の遺構

 竪穴住居3 棟があります。
その後、古墳時代中期前半頃までは遺構が少なくなりますが、これは旧練兵場遺跡全体で同じ傾向があります。

古墳時代後期の遺構

 古墳時代中期後半から再び遺構が増加します。竪穴住居18 棟があり、建物の主軸は北で東に振る方向に揃う傾向があります。造り付けの竃が備わっていたと考えられますが、後世の破壊が著しく、良好に残る事例はほとんどありません。

飛鳥時代の遺構

 遺構の残りが悪いのですが、掘立柱建物3 棟ほどが復元できます。建物の主軸方向は様々で、一定しません。

奈良時代の遺構

 7 世紀後半~ 8 世紀初頭ごろの遺構は非常に少なく、よくわかりません。
 8 世紀中葉になると、条里方向4 条の溝が掘られます。これは道路の側溝であると考えられます。幅6m の道路が
8 世紀半ばの短い期間のうちに3m 東へずらして付けかえられたと考えられます。その後、奈良時代の道路と同じ位置に溝が掘られ、幕末ごろには大規模に改修されて石積みの溝になります。その後、練兵場の設置とともに埋められてしまう
ようです。
 奈良時代の溝からは、ゆがんだ須恵器が複数出土しました。遺跡内で焼いたものというよりも、他所で焼いて持ち込まれ、当地で選別されたようです。こうした物資の選別を行う公的な機関があったと考えられます。

まとめ

 今回の調査では弥生時代中期から後期の、住居が密集するムラの姿が明らかになりました。これらはすべて同時期に存在したわけでなく、同じ時期に存在したのは数棟と思われますが、それでも継続して多くの人々がこの地で生活したことを如実に示しています。また、弥生時代後期の青銅器やガラス玉、勾玉、小銅鐸などの貴重品の出土は、地域の中核としての旧練兵場遺跡の性格を示します。これまで四国こどもとおとなの医療センター( 旧善通寺病院) 建設の際に行われ
た発掘調査でも同様の遺物が見つかっており、遺跡の中心部分であると考えられていましたが、今回の調査で中心的部分の範囲がさらに広くなったと言えるでしょう。
 奈良時代の道路遺構の検出も大きな成果と言えます。今回見つかった道路は、道幅が6m と大きく、公的な道路と考えられます。役所間をつなぐ道と考えられ、善通寺の西門付近を抜けてまっすぐ南海道に合流した可能性が考えられます。
 今回の調査では善通寺の歴史だけでなく、讃岐の歴史を知る重要な手掛かりを得ることができました。
 今回の発掘調査に際しては、社会福祉法人善通寺福祉会特別養護老人ホーム仙遊荘様に、多大なるご協力をいただきましたことを記し、お礼申し上げます。

※この内容は、資料作成時の見解です。今後の整理作業の過程で、見解は変わることがあります。
※当資料の無断転載を禁止します。
旧練兵場遺跡発掘調査 現地説明会資料 平成26 年3 月9 日( 日)
 発行:善通寺市教育委員会
 編集:公益財団法人 元興寺文化財研究所


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