本文
善通寺市デジタルミュージアム 蛇石
蛇石
大地蔵を北へ、高速道路の下をくぐってから西に進み、天霧山の中腹にある蛇谷池から北へ100m山道を上がった茂みにあるのが、蛇身石(じゃしんせき)とも呼ばれる蛇石です。
建永2年(1207年)、法然上人が75歳で讃岐の配流の時のことです。この石の前を通りかかった時、弟子の浄賀にむかって「お前の父が蛇になってこの岩の中で苦しんでいる。その泣き声がお前の耳に入らないのか?」と問いただしました。浄賀にはその声は聞けませんでしたが、石を割ったところ、1匹の小さな蛇が出てきました。浄賀の父は生前、観音寺の寺領の土地をだまし取っていて、その罪のために蛇になって苦しみを受けていたのです。今でも蛇石は、まるで蛇が大きく口を開けたような形で残っています。
このあたりは石切谷と呼ばれ、「十五丁石」という凝灰岩の採石が行われていました。明治時代に石屋がこの蛇石をとろうと下あごの部分を欠くと血が出てきたため、驚いて中止したという話もあります。
所在地
碑殿町月信
牛額寺の西、天霧山中腹の蛇谷池から北に上る。
大地蔵から歩いて約10分。