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市内の狛犬2(原田春日神社、金蔵寺新羅神社、木徳新羅神社)

印刷用ページを表示する 掲載日:2015年5月11日更新

善通寺市内の狛犬2【原田春日神社、金蔵寺新羅神社、木徳新羅神社】

善通寺市内の神社には多くの狛犬が存在しています。古くは室町時代頃のものと思われる木造の狛犬があり、石造りのものについては、古いものでは寛永、文政、安政などの時代に寄進されたとおもわれるものもあります。

狛犬というと、上の写真のように、神社に奉納、設置された空想上の守護獣像です。
本来は「獅子・狛犬」といい、向かって左側が口を閉じた角ありの「吽像」で狛犬とされていました。一方で、右側には口を開いた「阿像」ですがそれは狛犬ではなく獅子だったとされています。また、この阿吽は日本独特の形です。他国ではこのようにはなっていません。また、おもしろいのが、現在「狛犬」とされているこの像は、形としては阿吽共に「獅子」の特徴のみがのこっているのに、「狛犬」と呼ばれています。

次の写真は東寺のものですが、左の角が生えているものが狛犬、右のものが獅子で元来この形でした。

狛犬 東寺獅子

獅子座思想はインドが発祥といわれ、のちに中国に入ります。そして、霊獣好きでもある中国の人々の想像力により、獅子も羽や角を生やし、俗にいう「唐獅子」と呼ばれる派手な獅子像がうまれました。
それが、平安時代後期に日本に入り、双方獅子であったものが、上記の左は狛犬、右が獅子となったそうです。 そして神社の入り口を守るようになり、時代を経るにつれ形は「獅子」、呼び方は「狛犬」が定着した・・・と思われます。

市内には多くの狛犬が設置されています。そのいくつかを紹介します。

【原田春日神社、金蔵寺新羅神社、木徳新羅神社】

今回は竜川地区の狛犬です。市内に存在している石造狛犬の中で最古級のものがそろっています。

原田春日神社

原田春日神社写真

製造が寛永で、基壇と狛犬の製造年があっていれば、市内最古の狛犬になるのですが・・・。基壇の文字からは寛永十二年(1636年)の年号と○応四年という年号とが読み取れます。
吽形の基壇一番下に作者名が彫ってあり「石工郡家和泉屋庄七」となっています。

原田春日神社阿形写真 原田春日神社吽形写真

阿形のほうは玉にのっています。
広島近辺に多く存在する作風です。ある書では『安芸玉乗り』と称されています。この様式は九州方面にまで分布しているそうです。

阿形吽形双方の狛犬の形式自体は「熊本直向型」の特徴を持っています。

よく見ると吽形の足元には子の狛犬が2匹います。

狛犬吽形足元の子狛犬

春日神社吽形後姿 春日神社阿形後姿 

尾は流れ尾となっています。狛犬本体の高さ約110センチ、台高さ約20センチ、基壇高さ約134センチとかなり大型です。

金蔵寺新羅神社

金蔵寺新羅神社

こちらの狛犬は迫力のある仕上がりとなっています。顔だちも江戸風の装飾は薄く、畿内の作風が色濃く見えます。
台座は円で、きめ細かな仕事ぶりがうかがえます。吽形は後ろ脚が破損していますが、風格のあるたたずまいです。

 金蔵寺新羅神社阿形写真

弘化四年の作となっており、石工は木下廣右衛門と読めます。原田の春日神社、木徳新羅神社に次ぐ古さです。

金蔵寺吽形後姿写真

阿形です。市内では子持ち狛犬が7頭いますが、この神社の阿形はそのうちの1体です。阿形に子どもがいるのはこの神社だけです。

金蔵寺阿形写真

こちらの獅子の尾も流尾です。この時代のこのエリアの狛犬の流行だったのでしょうか。

金蔵寺新羅神社阿形後姿

木徳新羅神社

 木徳新羅神社

続いて木徳新羅神社です。こちらも弘化年間(1844から1848年)の作です。台座の形といい、作風といい前述の金蔵寺新羅神社と相通じるところがあります。

吽形に作者名が記されていました。「石工和泉屋庄七」です。原田の春日神社と同じ作者だとすれば、春日神社の狛犬の制作年代は「慶應」かもしれませんね。作者が同じなので当然ですが、春日神社と同じ「熊本直向型」です。

 木徳新羅神社吽形写真

阿形は顔が壊れております。落下したのでしょうか。円形の台座もコンクリート補修しています。

 木徳新羅神社阿形

狛犬本体の高さ約80センチ、台高さ24センチ、基壇高さ111センチです。

原田春日神社、木徳新羅神社、金蔵寺新羅神社には、市域で最も早く狛犬が設置されていった背景はどのようなものだったのでしょう。いずれにせよ17世紀から19世紀にこのエリアに石造りの狛犬が広まったようです。

次回は市内に関係する延喜式内二十四社のものを掲載します。



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