ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地トップページ > 今日のぜんつうじ > 今日のぜんつうじ(善通寺市での出来事) > 市内の狛犬4(古墳と一体の神社・吉田八幡・丸山八幡・吉田神社・鷺井神社)

本文

市内の狛犬4(古墳と一体の神社・吉田八幡・丸山八幡・吉田神社・鷺井神社)

印刷用ページを表示する 掲載日:2015年5月19日更新

善通寺市内の狛犬【古墳と一体となっている神社の狛犬】

善通寺市内の神社には多くの狛犬が存在しています。古くは室町時代頃のものと思われる木造の狛犬があり、石造りのものについては、古いモノでは寛永、文政、安政などの時代に寄進されたとおもわれるものもあります。

狛犬というと、ご存知のとおり神社に奉納、設置された空想上の守護獣像です。
本来は「獅子・狛犬」といい、向かって左側が口を閉じた角ありの「吽像」で狛犬とされていました。一方で、右側には口を開いた「阿像」ですがそれは狛犬ではなく獅子だったとされています。また、この阿吽は日本独特の形です。他国ではこのようにはなっていません。また、おもしろいのが、現在「狛犬」とされているこの像は、形としては阿吽共に「獅子」の特徴のみがのこっているのに、「狛犬」と呼ばれています。

獅子座思想はインドが発祥といわれ、のちに中国に入ります。そして、霊獣好きでもある中国の人々の想像力により、獅子も羽や角を生やし、俗にいう「唐獅子」と呼ばれる派手な獅子像がうまれました。
それが、平安時代後期に日本に入り、双方獅子であったものが、上記の左は狛犬、右が獅子となったそうです。 そして神社の入り口を守るようになり、時代を経るにつれ形は「獅子」、呼び方は「狛犬」が定着した・・・と思われます。

今日は善通寺市に多い、古墳と一体となっている神社の狛犬です。

丸山八幡神社

こちらにある古墳は丸山古墳です。
市の指定文化財のページにも登場しております。

丸山八幡には四体の狛犬がいます。まず、鳥居の前には文化八年に奉納された狛犬があります。
尾は扇形で、顔だちは畿内の作風でしょうか。目が釣り上がっており、空豆型。耳は垂れ耳。眉は太く釣り上がり、唇の上から耳の付け根にかけて襞が何本か刻まれている。鼻は獅子鼻で大きい。尾は巻き毛直立型。等の特徴があるため、蹲踞型の出雲狛犬に近い気もします。市内では珍しい型の作風です。

丸山八幡狛犬写真1 丸山八幡狛犬阿形写真1

これが次のようにならんでいます。

丸山八幡写真1

もう少し進むと本殿があり、そこの前にも狛犬がいます。

丸山八幡神社写真2

こちらのものは俗にいう「出雲構え」の狛犬です。
こうした「出雲構え」の狛犬は、市内ではこちらと神櫛神社のみに存在します。

丸山八幡狛犬吽形写真2 丸山八幡阿形写真2

吉田八幡神社

こちらにある古墳は吉田八幡古墳です。わかりやすいですね。
市の指定文化財のページにも登場しております。

吉田八幡

明治四十年ごろの奉納です。基壇が大きく、約182センチあります。円形の台座が約14センチ程度の高さで、その上に96センチ程度の狛犬が座しています。一番高いところが3メートルほどに達しており、迫力があります。一方で狛犬自身の装飾はうすく、礼儀正しい座っており気品がただよう感じがします。
作者に関しては記載の判読ができませんでした。

吉田八幡狛犬阿形写真1 吉田八幡狛犬吽形写真1

尾は流れ尾です。後期江戸型の作風でしょうか。熊本直向型の特徴も持っています。

吉田八幡狛犬吽形写真2

御館神社

御館神社古墳のある神社です。

御館神社の狛犬です。製造年は不詳です。

御館神社写真

江戸風の頭です。

御館神社阿形写真1 御館神社狛犬吽形写真1

尾は流れ尾なので、後期江戸風であろうとは思います。

御館神社狛犬阿形後姿写真2 御館神社狛犬吽形後姿写真2
東碑殿の菅原神社のものと作風がよく似ています。関連があるのかもしれません。

鷺井神社

青龍古墳を削った敷地のなかに鷺井神社は建っています。
デジタルミュージアム青龍古墳

白鷺神社写真1

昭和十四年の作と読めるのですが、それ以上の年期を感じます。
作風としては、猪に近い唐獅子の姿をしています。型としては熊本直向型というものだと思います。櫛梨神社の狛犬やのちに紹介する十五丁にある狛犬と同類です。特に阿形の下あごに類似点があります。作者が同じなのかもしれません。

白鷺神社狛犬吽形写真1 白鷺神社狛犬阿形写真1

双方とも流れ尾です。

白鷺神社狛犬吽形後ろ姿写真 白鷺神社狛犬阿形後姿写真

次はこれまで紹介していない神社(中央地区と東部地区)の狛犬です。



  • 前のページに戻る
  • このページの先頭へ