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離婚後の子の養育に関する民法等改正について(共同親権等)

ページID:0059878 更新日:2026年8月28日更新 印刷ページ表示

父母が離婚した後も、こどもの利益を確保することを目的として、令和6年5月17日に「民法等の一部を改正する法律」が成立しました。この法律では、父母が婚姻関係の有無に関わらず、こどもを養育する責務を負うことが明確化されており、令和8年4月1日に施行されました。

改正の概要

1.親の責務等に関する規律を新設

婚姻関係の有無に関わらず、父母が子に対して負う責務が明確化しました
(新民法第817条の12等)

・子の健全な発達:親は、こどもの人格を尊重し、年齢や成長に合わせて心と体が健康に育つように育てなければなりません。

・扶養の責務  :こどもが親と同程度の生活ができるように、生活費(扶養)を負担しなければなりません。

・親の協力義務 :婚姻関係の有無に関わらず、こどもの利益のために親同士がお互いを尊重し協力し合わなければなりません。

〈ルールに違反する行為の例〉

・父母の一方から他方への暴行、暴言、脅迫など心身に悪影響を及ぼす言動や誹謗中傷。

・別居している親が、同居してこどもの世話をしている親の日常的な養育に不当に干渉すること。

・特段の理由がないのに、一方の親がもう一方の親に無断でこどもを遠くに引っ越しさせること。

・裁判所などで決まったこどもと別居親との交流(親子交流)を、特別な理由もなく拒否すること。

ただし、身体的・精神的DVや虐待等から逃げるなど、正当な理由がある場合は、このルールに違反しません。

違反した場合、親権者の指定又は変更の審判、親権喪失又は親権停止の審判等において、その違反の内容が考慮される可能性があります。

2.親権・監護等に関する規律の見直し

離婚後の親権者に関する規律を見直し(新民法第819条等)

これまでは離婚すると親権は父母のどちらか一人だけしか持てませんでしたが、新しいルールでは、次の2つの方法から選べるようになります。

単独親権:父母のどちらか一方だけが親権を持つ(これまでのルールと同じ)。

共同親権:父母の両方が親権を持つ。

親権の決め方について

話し合いで決める:父母の話し合い(協議)で、共同親権にするか、単独親権にするかを決めます。

裁判所が決める :話し合いで決まらない場合や、親権を共同にすることでこどもに悪い影響があると裁判所が判断した場合(例:DVや虐待がある場合など)は、裁判所がこどもの利益の観点から、どちらにするかを決めます。

親権の行使について

父母が共同親権を持つことになった場合、全てのことを二人で決めなければいけないのか、心配になるかもわかりません。

法務省は、単独でできること、共同でできることについて、次のように示しています。

単独行使・共同行使の分類
行為・事項 単独・共同 具体的内容
日常の行為 単独行使可

監護(こどもの世話)や教育に関する日常的なことは、共同親権であっても一人で決めることができます。

例)食事や服装の決定、短期間の観光目的での旅行、通常のワクチン接種、習い事、アルバイトの許可 など

特定の重要な事項 共同行使

こどもの将来に大きく関わることは、二人で話し合って決めることが原則です。

例)こどもの転居、進路に影響する進学先の決定(高校に進学せずに就職するなどの判断を含む。)、心身に重大な影響を与える医療行為の決定 など

急迫の事情 単独行使可

急いで対応しないとこどもの利益に悪影響がある場合は、共同親権であっても一人で決めることができます。

例)身体的・精神的DVや虐待からの緊急避難をする必要がある場合、こどもに緊急の医療行為を受けさせる必要がある場合、入学試験の結果発表後に入学手続の期限が迫っているような場合 など

 ●共同親権者の学校行事への参加について

運動会や卒業式等、学校が児童生徒の保護者に参加を呼びかけた学校行事への参加は、基本的に認められるものとなっています。ただし、個別に事情がある場合には、「法務省Q&A Q4-20」に則り、親権者間で協議等の対応が必要になる場合もあります。

法務省ホームページ 法務省Q&A Q4-20 (外部リンク)をご覧ください。

3.養育費の履行確保に向けた見直し

養育費とは、離婚などで親が別々に暮らすことになっても、こどもが生活したり勉強したりするために必要な費用です。

養育費を払わない人から、確実にお金を受け取ることができるようにするための仕組みが強化されています。

「法定養育費制度」の導入(金額を決める前の緊急対策)

離婚のときに養育費の取り決めがなかった場合でも、こどもを主に育てている親は、相手に対し、離婚の日から一定期間、すぐに養育費を請求できます。

この請求できる金額は、こどもが最低限の生活を送るために必要な標準的な費用を勘案して法務省令で定められます。

相手のお金に関する情報を集めやすくなる(情報開示命令)

養育費や婚姻費用の分担、財産分与の話し合いや裁判の際に、裁判所は親に対して収入や財産の状況に関する情報を開示するように命令できるようになりました。

差し押さえの手続きがスムーズに(ワンストップ化)

養育費などに関する債権について、債務者が財産を開示しない場合に、裁判所が市区町村などに対し、債務者の給与などの情報提供を命じる特例が設けられます。これにより、情報開示手続きと差し押さえ手続きがより連携して進められ、養育費を早く、確実に受け取れるようになります。

4.安全・安心な親子交流の実現に向けた見直し

祖父母などとの交流もルールに(親族との交流)

「こどもの利益のために特に必要だ」と裁判所が認めれば、祖父母などの親族と交流することを定めることができます。

婚姻中別居の場合も含め、こどもと離れて暮らす親だけでなく、祖父母などの親族とも、話し合いで交流のルールを決められるようになりました。

DV・虐待に配慮した「試しに会う」制度(試行的実施)

親子交流を始める際、特に過去にDVや虐待があった場合などは、安全性を確認しながら交流を始めるための仕組みが整えられました。

試行的実施とは、裁判所での手続き中に、こどもの心身に問題がないことを確認した上で、試験的に交流を実施してみることを促す仕組みです。

婚姻中別居の場合の交流も明確に

これまで、結婚したまま別居している場合(婚姻中別居)の親子交流については、法律のルールが不明確でした。

民法改正により、結婚していても別居している場合、こどもと離れて暮らす親は、こどもの利益のために、もう一方の親と交流に関する必要な事項を話し合って定めることが明確になりました(新民法第817条の13)。

5.こども家庭庁リーフレット等

こども家庭庁のリーフレット、パンフレット、ホームページ等もご覧ください。

こどもの未来のための新しいルール(リーフレット) [PDFファイル/2.82MB]

ひとり親家庭のためのみらい応援ガイド(パンフレット) [PDFファイル/5.91MB]

ひとり親家庭のためのポータルサイト(外部リンク:こども家庭庁)

民法等改正について(動画)

 

 

 

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