本文
松本氏は、何層にも塗り重ねた色漆を彫り込んで模様を表現する『彫漆』という技法を主に用いて作品を制作しています。『第70回日本伝統工芸展』では、最高位の日本工芸会総裁賞を受賞。また、作家活動と並行して漆芸文化財の修復も数多く手がけており、首里城の火災で被害にあった琉球漆器修復にも携わった経験のある、漆芸のスペシャリストです。
4月29日、市民会館で善道師の松本達弥氏による講演会が開催され、市内外から約300人が来場しました。「私の仕事『漆芸』―彫漆作家・文化財修復―」をテーマとした講演では、自身が制作した作品に込めた思い、また修復を手掛けた作品からの発見などが語られ、来場者は氏の活動や生き様を通じて「漆芸」と「修復」の世界を垣間見ました。
また、会場では氏の作品も特別に展示。美しい色や模様がほどこされた作品に、鑑賞者の誰もが見入っていました。