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建物を描いた土器

ページID:0011741 更新日:2015年2月12日更新 印刷ページ表示

建物を描いた絵画土器

建物の画が描かれた土器の写真

 香川県埋蔵文化財センターは独立行政法人国立病院機構善通寺病院統合事業に伴い旧練兵場遺跡の発掘調査を平成13年度から平成25年度まで実施しました。そのうち平成22年度の調査(第28次調査)の出土品を整理していたところ、弥生時代中期後半(約2,000年前)の大型壺の破片に、建物を描いた絵画土器が見つかりました。
 建物は床と柱の表現から桁行一間×梁間一間の高床建物と考えられます。屋根の先端には円弧状の屋根飾りが4つ描かれていて、格子状の線刻を持つ壁が表現されています。

 土器の土、制作技法から同遺跡化周辺でつくられた収穫物を貯蔵する高さ約80センチの大型のつぼの破片とみられます。

 弥生時代の建物を描いた絵画土器は、全国で約70点出土しており、約9割が近畿地域で、特に奈良県に集中しています。西日本では少なく、岡山県、愛媛県、高知県などで出土しており、県内では高松市久米南遺跡に次いで2点目となり、貴重な資料です。

 これまで旧練兵場遺跡では、弥生時代中期後半の桁行一間×梁間一間の掘っ立て柱建物跡が確認されており、長い柱で支えられた高床建物と考えられていました。

 今回の絵画土器は、近畿地域以外から発見されたことや高床建物の上部構造をより具体的に知る上で重要な発見だということです。

【展示の様子】

展示場の写真

この土器は平成27年3月31日まで香川県埋蔵文化財センターで展示されています。
ぜひ行ってみてください。