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善通寺市内に見られる仁王像を取り上げてみました。
総本山善通寺の仁王像は同寺西院の正門に当たる仁王門に安置されています。寄せ木造りで、高さは右の阿形(あぎょう)が1・94メートル、左の吽形(うんぎょう)が1・89メートル。制作した仏師は不詳です。
以前は中世の作風を手本に作り上げた江戸時代前半の作品といわれていましたが、文献や修理の際の記録等を検証した結果、14世紀ごろの南北朝時代にまでさかのぼる作品ではないかと推測されています。
金倉寺の仁王です。詳細の資料はありませんが、善通寺のものより力強く玉眼がほどこされています。
市内の仁王像の中で最も個性的なのがこの曼荼羅寺の仁王像です。写実性を重視した作品ではなく、仁王の特徴のなかで表現したい部分を強調した像であるといえます。
金倉寺と曼荼羅寺については解説が薄くなりました。詳細はこれからリサーチしてみます・・・。