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2月25日(日曜日)に開催された総本山善通寺大会陽においてはだか祭りが再現されました。
はだか祭りは一年の福をかけて、ふんどし姿の男たちが、雌雄2本の宝木(シンギ)を奪い合うお祭り。「福を奪い合う」ので「福奪い(フクバイ)」とも呼ばれます。
善通寺市のはだか祭りは約400年の歴史があると言われており、約2000人のはだか男が集まる2月の恒例行事でした。しかし、残念ながら平成13年を最後に福奪いは中止、平成15年にはお祭りそのものが中止となりました。
はだか祭りが姿を消して23年。一度は途切れた文化でしたが「伝統ある奇祭を地域独自の伝統文化としてPRしたい」という思いから、さぬき青年会議所有志の主催により、はだか祭りがデモンストレーションで再現されました。
かつては夜に行われていたお祭りでしたが、今回は安全性を重視して日中に実施。人数も60人程度に制限されました。
赤門から入場したはだか男たちは肩を組み「わっしょい、わっしょい」とかけ声をあげながら御影堂へ向かいます。御影堂でお参りをした後も境内を練り歩き、お祭りへの気運を高めました。
いよいよ宝木投下の時。雌雄でまとめられた宝木の落下地点には人だかりが。はだか男にもまれて宝木の行方は分からなくなりましたが、流れて来た宝木を上手く受け取ったはだか男が現れました。白米を盛った一升桝に宝木を突き立て、奪い合いは1分もせずに完結。
あっという間の福奪いでしたが、福男が決まればお互いの健闘をたたえて拍手。往時のはだか祭りとは色々と違う所もあったようですが、はだか男が運ぶ活気には在りし日と通じる所もあったようです。