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自治基本条例 パンフレット/自治基本条例のあらまし
1 自治基本条例のあらまし
1.自治基本条例とは
~善通寺市自治基本条例 前文~
自然豊かな五岳の山々に囲まれ,温暖でのどかな風土に恵まれたわがまち善通寺は,偉大なる高僧弘法大師空海の誕生地として名高い歴史と伝統が息づくまちです。
このやすらぎと文化の香りに満ちた善通寺は,わたしたち市民自身が自ら守り,そして築きあげていくべきものです。わたしたちは,誰もが安心して安全に暮らせるまちをつくるため,主役となり,責任を持ってまちづくりに取り組まなければなりません。
地方分権時代を迎えた今こそ,市民主権という地方自治の原点に立ち返り,平等に情報を持ち合い,市政に参画することができる仕組みを設けることが必要です。市民,市,市議会はともに力を合わせて明日の善通寺を創造し,この仕組みを次世代に引き継いでいくこととします。
この条例は,善通寺市における自治の基本的な原則と,基幹的な制度を明らかにし,協働による自治を実現し,育み,発展させていくためのものです。ここに,すべての市民,市長,市議会議員,市の職員に遵守されるべき最高規範として,善通寺市自治基本条例を制定します。
~善通寺市自治基本条例 第1条~
(目的)
第1条 この条例は,自治の基本原則を明らかにするとともに,市民,市及び市議会の役割や責務,情報共有,市民参画の基本的事項を定めることにより,地方自治の本旨を実現し,市民の公共の福祉増進を目的とした意思(以下「市民の意思」という。)が活かされた,善通寺らしい独自性と魅力のある地域社会の創造を図ることを目的とする。
新たな自治をかたちづくる・・・・自治基本条例の必要性
自治の基本原則を明らかにする
地方分権時代を迎え、市が国や県に従属する機関から、真の意味において自立した機関へと変貌を遂げなければなりません。自治基本条例は、善通寺市自らが、自らを治めていくための基本となる原則が定められます。
市民、市役所、市議会の役割を定める
自立した自治体(基礎的自治体)の自治は市民が主役です。これまでは、国等の画一的な施策が行われていましたが、これからは市民の意思に基づかなければなりません。「市民」主権の時代です。
善通寺らしい独自性と魅力を創造する
主役となった市民と市役所・市議会が協力し合って実現するもの。それは「善通寺らしさ」です。市役所と市議会が市民の意思を引き出し、いっしょに汗を流すことにより独自性と魅力のあるまちが生まれます。
2.自治基本条例の基本原則
~善通寺市自治基本条例 第3条~
(基本原則)
第3条 市民,市及び市議会は,次に掲げる事項を自治の基本原則として定め,市民のまちづくりの実践により培われた知恵と活力が自治に活かされるよう努めなければならない。
(1)市民,市及び市議会が自治に関する情報を共有すること。
(2)市民のまちづくりへの参画を促進すること。
(3)市民の市政への参画を保障し推進すること。
(4)市民,市及び市議会それぞれが果たすべき役割を自覚し,相互に協力し合うこと(以下「協働」という。)により自治を進めること。
自治の原則。それは情報共有、まちづくり参画、市政参画、協働
情報を共有する
市役所と市議会が保有する「市政に関する情報」。市民の主体的な活動から生まれる「まちづくりに関する情報」。これらを互いに持ち合うことが情報共有です。そのため、市役所・市議会は市政情報を提供し、市民からの情報を収受します。
市民の「まちづくり」への参画が充実する
市民の主体的・自立的な自治の活動を「まちづくり」と呼んでいます。生活の質を向上させるためには、自身で、家族で、地域で、様々な問題を発見したり、可能であればその解決を図ることが求められます。
市民の「市政」への参画が保障される
「市政」とは、市役所と市議会の活動。市民の意思に基づく自治を行うには、この「市政」に市民が参画していくことが求められます。市政への参画は、市民の権利として保障されなければなりません。
協働する
これからの市民は単に行政サービスを受けるだけの客体ではありません。主権者として市役所や市議会と協力し合うこと、つまりパートナーとなることが求められます。
3.市民参画の手続きの主な内容
~善通寺市自治基本条例 第21条~
(市民参画の手続)
第21条 市民参画の手続は,次の各号に掲げるもののうち,対象となる計画又は条例等に応じて,市が適切であると認めたいずれかの方法によるものとする。ただし,重複して実施することを妨げない。
(1)意見提出手続(パブリックコメント)
(2)アンケート又は参加型検討会(ワークショップ)
(3)審議会その他の附属機関の委員の公募
(4)前各号に掲げるもののほか,市が有効であると認めた方法
市政への意見の反映方法・・・・市民参画の手続
意見提出手続(パブリックコメント)
市役所は、策定しようとする計画や条例などの「案」を公表します。市民の皆さんはそれを見て「ここがおかしい」「こうした方がいい」といった自分の意見を提出。市役所は受け取った意見をもとに案を修正、あるいは修正しなかった場合はその理由を公表します。
参加型検討会(ワークショップ)
楽しく分かりやすく工夫された会議を「ワークショップ」といいます。カードを使った議論方法や、実際の現地を見て歩きながら問題点を見つけ出すなど、子どもからお年よりまで、誰でも気軽に参加できる会議手法です。
審議会などの附属機関の委員の公募
審議会や委員会などの「附属機関」の委員を公募することにより、市民の市政参画を実現します。