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善通寺市デジタルミュージアム 宮が尾古墳
宮が尾古墳
王墓山古墳から西に進むと、善通寺・大野原線沿いに御館(みたち)神社があります。ここは、古墳の一部を壊して神社が建てられたもので、古墳に埋葬された豪族がそのまま祀られたと考えられています。
御館神社のすぐかたわらに古墳公園として整備されたのが、宮が尾古墳です。7世紀初頭につくられた古墳で、主体部の長さ9m、両袖式横穴式石室になっています。
昭和40年(1965年)頃の調査で、この古墳の壁面には線刻画が描かれていることがわかりました。このような装飾古墳は全国でも珍しく、四国では香川県でしか確認されていません。羨道(玄室に入る通路)には2体の武人像、玄室(棺を納める部屋)の奥の壁には人物群、馬に乗る人物、船団などが克明に線刻されています。この人物群は古代の殯(もがり)、つまり貴人が亡くなった時に本葬の準備が整うまでに行われた儀式の様子を描いたものと考えられ、全国的にも注目されています。
実際の玄室には入れませんが、くわしく解説したパネルや壁画、石室の実物大模型などが展示されています。なお、4月29日の「古墳の日」には公開されます。
舟の線刻画写真
石室内部写真
所在地
善通寺町3214-45
善通寺・大野原線沿い。
王墓山古墳から歩いて約7分。