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善通寺市デジタルミュージアム 善通寺伽藍 金堂
善通寺伽藍 金堂
総本山善通寺の東院は赤門、南大門、中門の3つの門に囲まれていて、創建当時にはこの位置に伽藍がありました。その頃の敷地は58,000坪近くあり、現在の2倍以上の広さに15の大きなお堂が建ち並んでいたと推測されています。現在の東院の伽藍配置は創建当時を手本としており、善通寺旧境内として県の指定史跡になっています。
南大門をくぐって東院に入ると正面に見えるのが金堂です。金堂は元禄12年(1699年)に上棟したもので、七間四面の二層楼、本尊は薬師如来(やくしにょらい)です。旧本堂は永禄の兵火で、空海自作の本尊とともに焼け落ちましたが、仏師・運長の手によって元の本尊の焼け残りを胸に納めた現在のものに生まれ変わりました。
金堂の周囲には創建当時の礎石が残されています。そして近くにある巨大な手洗い石は、大石手水鉢と言われています。丸亀柏屋団治と世話人町々講中の寄付によるものです。金堂上層に掲げられた額は有栖川熾仁親王(ありすがわたるひとしんのう)の直筆といわれています。さらに中に入ると、本尊のまわりを巡れるようになっており、そのかたわらにはさまざまな表情の五百羅漢が置かれています。
なお、金堂は平成24年12月28日に国重要文化財に指定されました。
写真にある金堂の基壇の右に埋め込まれている大きい五角形の石は、焼失前の本堂の礎石です。
所在地
善通寺町3-5
JR善通寺駅から歩いて約15分。
総本山善通寺の東院にある。