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善通寺市デジタルミュージアム 犬塚
犬塚
国立善通寺病院の塀ぞいに北に向かい、東側の細い路地を入ると犬塚があります。高さ約2.5mの大きな凝灰角礫岩(ぎょうかいかくれきがん)の石塔(笠塔婆(かさとうば))で、鎌倉時代の作。四方仏に大日如来を表す「バン」という梵字(ぼんじ)が刻まれています。
この塚には、弘法大師の義犬伝説があります。唐に留学していた弘法大師が天竺の国に行った時のこと。天竺の国王は大切にしていた薬草を持ち出されないように、番犬を使って畑を管理していました。他では手に入らない薬草を何とか手に入れたいと考えた弘法大師は、3粒の種を足の股の肉を裂いてその中に隠して持ち帰ろうとしました。ところが1匹の番犬がひどく吠え、問いつめられた弘法大師は盗んでないといい通し、犬は番人に叩かれて死んでしまいます。かわいそうに思った弘法大師は犬の死骸を持ち帰り、長安で真言の秘法を施して生き返らせます。薬草とともに犬も一緒に帰国し、その後、死んだ犬を祀ったという話です。
所在地
仙遊町1-9
JR善通寺駅から歩いて約25分、車で約5分。
国立善通寺病院の北東。案内板を東に入る。