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今日のオニバス(8月29日)

ページID:0015616 更新日:2015年8月29日更新 印刷ページ表示

  オニバスの状況(8月29日)

稲木町の前池で見られる、オニバスの様子です。
先日より多くの花が葉を破って顔を出してきています。
見頃はもう少し先ですね。

参考)デジタルミュージアム前池のオニバス

オニバス写真

オニバスはスイレン科に属する1属1種の大型浮揚性の一年生水草で、湖沼やため池などに育成します。
葉は水面に浮かび裏面は赤紫色で、その直径は最大で2~3メートルまで成長します。
花は水中で水中で自家受粉し結実する閉塞花と、水面に出て開花する開放花があります。赤紫色の開放花は8~9月ごろに見られます。

県下では更新世の地層から種子化石が発見されていて、古くから平野部の湖沼や湧水池に自生していたことがわかります。香川県は古来より降水量が少ないため、平野部が開墾された後も湖沼や湧水池はため池として維持されてきました。このためオニバスはため池に自生しつづけ、ため池の水利慣行と共存して栄えてきました。このようにオニバスは香川県を代表する水草の一種です。

香川県環境局が平成15年に県内のオニバス自生地48か所で過去16年間の生育状況調査を行っていますが、前池のオニバスはこのなかで唯一毎年自生していることが確認されていて、「オニバスの咲く池」として四国のみずべ88ヶ所にも選ばれています。
これらの点から前池のオニバスは植物としての価値だけではなく、県下のため池の歴史や自然環境を知るうえで大変貴重であり、今後も自然環境の大切さを考える指標として、平成16年8月22日、善通寺市指定文化財(天然記念物)の指定を受けました。

オニバスは一時水質の悪化に伴い全国的に生息地が激減し、この時環境省が絶滅危惧種に指定しましたが、最近では環境問題の意識改革に伴う水質の改善によってその生息地が徐々に増加しつつあります。

ちなみに咲くとこんな感じになります。

オニバス開花写真1 

随時写真を掲載していきます。