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高校生による善通寺市民参加型SDGs推進プロジェクト
善通寺市民参加型SDGs推進プロジェクト
善通寺市は、2020年9月に「ゼロカーボンシティ宣言」を行い、2050年までに二酸化炭素の排出量を実質ゼロとすることを目指し、市民・事業者・行政・関係団体等の各主体が一体となって地球温暖化対策に取り組んでいます。
その一環として、地球温暖化や地域問題の知識を深めてもらうため、2022年8月に市内の高校生・大学生向けワークショップ「サステナブル善通寺」を実施しました。その際、多くのグループから発案されたアイデア「善通寺市内の魅力等を情報発信する」の実現を目指すため、同年11月、市内の高校生が主体となる啓発・広報事業「チーム善通寺2050」が発足し、3年度にわたるプロジェクトを実施してきました。
今年度は、気候変動をテーマに「高校生による気候変動ワークショップ」を企画し、市内の高等学校に通う生徒さんを対象に参加者を募集したところ、香川県立善通寺第一高等学校と尽誠学園高等学校から21名の生徒さんが応募してくれました。
今世界で起こっている地球温暖化現象、善通寺市に起きている気候変動の影響を、若い世代が正しく知ることで、環境問題を自分ごととして認識し、自らが考えた気候変動対策を市民へ広く周知することで、市民全体の行動変容を促すことを目的とし、全5回のワークショップを開催します。
ワークショップの内容は、ホームページで随時公開していきますので、高校生と一緒に市民の皆さんも地球温暖化問題を自分ごととして考え、力を合わせて取り組んでいきましょう!
第1回ワークショップ 「気候変動とは?温暖化の知識と影響、国内外の動きを知る」(令和7年8月27日開催)
講義「世界や国内の気候変動や環境問題をめぐる動きなどを事例から学ぶ」
まず講師の方から気候変動の現状、国内外の動きや同世代が行っている取組など、たくさんの事例を紹介していただきました。
講義では、
・政府や企業はもちろん、自分たちと同じ若い世代(高校生)によるアクションによって、自治体の施策まで変わった事例もある。
・気候変動はもはや他人事の状況ではなく、その深刻さは国内外で認識されており、様々な政策や自治体、市民レベルの動きがみられる。
・自分の行動が気候変動にどう繋がるのかを認識し、広く発信すること(自分ができているかできていないかは別として)で、市民や国民全体の意識が変わっていく。
・自身の購買時の商品選択も気候変動対策につながる。そのことを意識して買い物もみずから「選択」することが大事。
という事を学びました。
プロジェクト・ミッション 「気候変動が進んでいる今、わたしたちに何ができるだろう。」
進みゆく気候変動に対し、わたしたちはどんな行動をすべきか、それを考えることが今年度のミッションであることを高校生に伝えました。
そして、第1回のワークショップとして次のような内容について考えました。
⑴ 最近、またはここ数年「いつもと違うな」と感じた天候や季節の変化はありますか?
⑵ 気候の変化で、学校生活や日常に困ったこと、影響を受けたことはある?自分や身の回りへの影響を考えてみよう。
⑶ ⑴⑵を踏まえ、このまま気候変動が進んだら、どんなことが不安だと思う?将来の状況を想像してみよう。
高校生からは⑴~⑶について、次のような意見が出ました。
⑴・猛暑によるエネルギー使用量の増加、電気代の高騰
・豪雨など自然災害の多発
・季節が感じられなくなる(桜の開花時期、秋や春が感じられないなど)
⑵・式典のリモート化
・野外活動の中止(体育の授業、部活動、イベントなど)
・米など農作物への影響(家庭菜園も含む)
⑶・食料不足のリスク(農作物、海水温上昇による海産物への影響)
・夏期の外出禁止(法令として禁止されるリスク)
・医療体制の不安(熱中症患者の多発によるリスク)
第1回ワークショップを通して
自分たちの身の回りでも、はっきりと現れている地球温暖化による変化。 想定を上回るスピードで確実に進んでいる地球温暖化…自分たちにも困った事は起こっているし、このままだと将来もっと困った状況に陥ってしまう。自分たちが大人になった時、次の世代・未来の子どもたちに責任ある行動を取っていかなくてはいけない。
地球温暖化問題は、身近な自分も当事者の問題だと気付いた第1回のワークショップでした。
第2回は「善通寺市における気候変動の影響について、事実を知る」というテーマで、善通寺市では今何が起こっているのか、実際に起きていることを知るフィールドワークを9月に開催予定です。