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善通寺市の十五丁に伝わる獅子頭をお借りして11月13日まで郷土館特別展示スペースにて展示しております。
この獅子頭ですが、箱には「桃園天皇時代に奉納」と昭和三年の箱書きがあります。また「今を去る百七十餘年前 寶暦年中の製作にて作者不詳・・・」とも書かれています。
桃園天皇(1741~1762)の在位は(1747~1762)、昭和三年から170年前は1758年であり、記録のとおりであれば江戸中期の作と見られます。
県内でも最も古い獅子頭の記録は小豆島にあります。1375年(南北朝時代)に「放生会で使用する獅子面の修理」の記録です。この記録に符合するような古い獅子頭は大川町の水主神社や善通寺市の大麻神社に残されています。大川町の獅子頭は内部に年号が明記されていて、善通寺市大麻神社の獅子頭はそれより古い可能性があるものの、傷みがひどく正確な製作年は不明です。
これらの古い獅子頭には角があります。十五丁の獅子頭はこれらの古い獅子頭とデザインは似ており、角もありますが、その造りから江戸時代に古い獅子頭を模して製作されたものではないかと考えられます。
先般、展示した室町時代の大麻神社所蔵獅子頭と江戸時代の十五丁自治会所蔵獅子頭は10日10時まで次のようにそろって展示されております。
ぜひご覧ください。