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ぜんつうじの獅子舞 

ページID:0009995 更新日:2024年10月13日更新 印刷ページ表示

ぜんつうじの獅子舞

平成26年度に取材した各獅子組の獅子舞を総括したページを作成しました。
市内の獅子組の舞い方、所有している道具のあり方、また文化など見るべきところは多くあると思います。ぜひ参考にしてください。

善通寺市の獅子舞について(広報ぜんつうじ2012年11月号より)

善通寺市周辺でも獅子舞の歴史は古く、延喜式内社である大麻神社には、室町初期の獅子頭が残されているようです。ただ、当時の獅子舞は、二人立ちの大行道の獅子が、一人立ちで伴奏にあわせて舞ったもので、現在伝わっている獅子舞とは趣が少し異なっていたようです。

香川県内ではいかり獅子、牡丹くずし、三竜流(みたつりゅう)、夫婦獅子などの舞い方が一般的ですが、善通寺周辺では独特の十二通り獅子舞が伝わっています。

大正11年、香川県での陸軍大演習に伴って摂政宮(のちの昭和天皇)が偕行社に滞在された際、旧善通寺町の獅子舞が勢揃いして披露しました。その際、すべての獅子舞を12通りに統一したことにちなんでいます。

子どもの頃からなじんだ音色は年を重ねてからも懐かしい物。はるか昔の人が親しんだ拍子をこれから生まれていく人々につなぐことができるのは今生きている私たちだけです。

県内の獅子について(「香川・瀬戸内の風景祭礼百態」四章獅子舞王国香川 より)

香川県内には往時には約1200の獅子組があったとされ、現在も800組前後が活動しているとされている。こうした獅子の多さは富山県とともに全国屈指と考えられている。

獅子は、祭礼の中ではもともと行道(ぎょうどう)といい、行列の先払いを担い、厄やケガレをはらったり、福や健康を授けたりする存在として供奉していたと考えられる。香川県では遅くとも室町時代には木製の獅子頭が祭礼に出ていたことが知られている。その後、江戸時代になると、紙製のいわゆる張り子の獅子頭が登場することおで、頭の軽量化が図られ、多彩な舞を行うようになったとされている。また、その数も、もともとは各神社一つの獅子を出して当番制で獅子舞を出していたものが、江戸時代の終わりごろから昭和時代にかけて、毎年、獅子舞を遣いたいと考える人たちによって爆発的に増え、芸も多様化していったと考えられている。

獅子の登場と展開

香川県内の古社には中世に遡ると考えられている木製の獅子頭が複数知られている。そのうち製作年のはっきりしている獅子頭は文安5年(1448)銘で、今から約570年前のものである。祭礼に獅子を奉納していたと考えられる。現在の獅子頭と比べて平たい作りであったことがわかる。中には顎の下に穴があけられ、棒を挿して掲げられて行列に供奉していたと推測されるものもある。
江戸時代になると、県内では木製の獅子頭も使われるものの、紙製の張子に漆を塗った頭が席巻していく。やがて頭の顔に毛を植えた猫獅子といわれるものも登場し、数の増加とともに、他の組とは違うかたちや油単柄、道具立てを競うようになった。
特に昭和時代になると、県内各地で獅子舞大会が開かれ、芸を競うなど、新しい趣向も模索されたり、切磋琢磨されたりした。

 

 

善通寺市内の特徴的な獅子舞

十二通り

十二通り流が完成したのは大正11年ですが、本来、皇子権現・吉田八幡宮の氏神より伝わる獅子舞をベースにしたものです。
大正5年に高松市で開催された新日本博覧会に出演し、郷土芸能優秀とされ、以後、陸軍第十一師団の招魂祭に奉納されてきたものがルーツです。その後、現在は数種類の舞い方にアレンジされています。

十二通り舞の名称(『香川県の民俗芸能』瀬戸内海歴史民俗資料館編1998)

四方鎮め  四方四隅を鎮め清める
場取り   行動範囲を定める
〆懸け   縄張りの主張と確保
歯噛み   獲物を発見・喜ぶ
身迫り(みせせり)  獲物を得て馳走を前にする
月見    月を眺め、つきに向かって雄叫び
大舞    遠巻きにして獲物に噛み付く
小舞    獲物を巻き込み口にする。
洞入り   馳走を食い終わり洞穴へ入る。   
腹這い   満腹し寝つく前の静態
四隅み   目覚め、猛勇さを表す。   
参切り   四方に飛び回り最高の祓い舞い

小笠原流

【曼荼羅寺東獅子組】
1.四方固め
2.ななつ
3.こしはせ
4.かたたて
5.うしろのぬきだいこ
6.ふりあげしろき
7.まえのぬきだいこ
8.ななつ
9.まえあわせ
10.うしろあわせ
11.ぶちぐみ
12.いれかわり
13.うえかっちり
14.ふりあげまい
15.ななつ
16.かたはずし
17.ししおこし
18.ししおい
19.ななつ
20.ぶちまわし
21.もちつき
22.ななつ
23.みつびょうし
24.じゅうもんじ
25.ぶちかたぎ

【十五町獅子組】
・腰づけ
・肩のうえ
・つきだし
・うちきり
・獅子おこし
・のりうち
・むすびうち
・目のうえ
・へりうち
・うちきり
・獅子おこし
・いれかわり
・二本かたいでまわる
・ふってしろく
・一本かたいでまわる
・目の前でカッチリ
・ぬきうち
・おいうち
・うちきり
・獅子おこし
・ぶち合わせ
・切って合わす
・きりあい
・かがみふみ
・かみうち
・いれかわり
・切ってまわる

みたつ流(三竜流)

五段くずし

五段

(1)清め祓い
(2)四方固め
(3)くねり引き上げ
(4)籾晒し
(5)四隅戻り
(6)高舞い低く舞い
(7)戻り舞い
(8)犬 据り
(9)籾 晒し
(10)四隅戻り
(11)高舞い低く舞い
(12)戻り舞い
(13)引き上げ舞い
(14)犬 据り
(15)眠り
(16)起き上がり舞い
(17)籾 晒し
(18)大舞い
(19)勇み舞い
(20)四方固め
(21)鉦のぼり
(22)左昇り右昇り
(23)四方固め
(24)大振り舞い
(25)舞い戻り
(26)地舞い
(27)四隅飛びつき
(28)下げ舞い
(29)地舞い
(30)大息
(31)ゆっくり大舞い
(32)修め引き舞い

猩々くずし

西上

太鼓

1.カッチリ
2.カガミウチ
3.さんべんまうちっちき
4.ぬきうち
5.のけぞりちっちき
6.ふちいれ
7.ひゅうどり
8.しゃんぎり

獅子

1.あしみせ
2.こしみせ
3.はながさねむり
4.たってつきみ
5.みせせり
6.つかいわけ
7.ほらいれ
8.すわってつきみ
9.ふちいれ
10.ひゅうどり
11.四方型
12.しゃんぎり

いかり獅子